2017.10.06.
英語文化学科デビッド・ヒース

専任教員としての旅について、次の話

前回の教員コラムを書いたのは今から約1年前のことでした。つまり、専任教員になって半年が経った時点でした。新教員の研修会、初めてのゼミ合宿等新しい経験について簡単に報告させていただきました。皆様のおかげで、大学に於けるいろんな仕事に慣れてきました。そして、大学の専任教員の大切な任務の一つである「研究」する余裕が出てきました。

私の専門分野は翻訳研究です。もっと詳しく言うと、日本が世界に向けて発信する英語版テレビ番組に含まれる翻訳を研究しています。私自身もそのテレビ番組の翻訳制作に携わっている立場として研究の課題を見つけ、提示することに今やり甲斐を感じています。また、「翻訳業界」(翻訳者と翻訳会社)と「翻訳研究界」(大学で働く研究者)の間に隔たりがあるように感じます。つまり、業界で活躍している翻訳者達と研究会で活躍している翻訳研究者達が、お互いの世界に深く関わらない傾向が見えます。両者を少しでも引き合わせ、交流を深める機会に貢献できたらと思うようになりました。同じ目的を持つイギリスの大学が立ち上げた連携プロジェクトに参加しています。日本の海外向けテレビ番組制作に於ける翻訳の実態について、今年の9月にイギリスの大学で発表させていただきました。関東学院大学を代表して海外で研究報告することを大変光栄に思います。これからも頑張りますので、応援してください。


8th Asian Translation Traditions Conferenceにて、三重大学のカバラ先生と愛知県立大学の袖川先生とともに(撮影地:SOAS, University of London)