教員紹介

国際文化学部教員コラム vol.241

2022.01.27 英語文化学科 松村 聡子

英語俳句コンテストを企画して

 新型コロナウイルス拡大の影響によって、大学での授業のありさまが大きく変わることになりました。授業だけでなく、課外活動など様々な面での制約や生活への影響もあいまって、とりわけ昨年度入学した学生は、大学生活を満喫できないまま1年が終わってしまったという人も多かったことでしょう。現在は対面授業とオンライン授業が混在していて、昨年度前半に比べると、学生たちがキャンパスに通学できる機会は確保されています。それでも、授業などでPCとにらめっこする時間がコロナ前に比べてはるかに多くなっていて、リアルな体験がしにくい状況が続いています。様々な制約はありながらも、なんとかして英語を使って楽しみながら文化的な活動ができないか、万が一コロナの状況がひどくなって再び登校することが難しくなったとしても、オンラインで完結可能なイベントはないか、といろいろ考えて、今年度、英語文化学科内で英語俳句コンテストを開催する計画をたてました。そして、コロナ禍でのリスクをできるだけ回避し、なおかつそれなりに盛り上げたい、という思いで準備を開始しました。
 英語俳句はシンプルな英語を使って3行で表現する短い詩のことです。ちょっとした気づきや今の思いをシンプルな英語で短く表現することで、感性と言語感覚を磨くことができる文化的な活動です。とはいえ、私自身、英語俳句を授業で扱ったことはなく、学生たちも英語俳句について詳しく知っている状況ではまったくありません。そこで、コンテストの開催を周知するチラシのほかに、そもそも英語俳句とはなんぞや、ということを説明する動画や資料も作成しました。こうした事前準備は思っていた以上に大変で、対面の授業で「英語俳句コンテストを開催するよ」と学生たちに知らせても、あまりいい反応が得られず心が折れそうになったこともありました。でも、同じ学科の先生方がいろいろな授業で俳句作りに取り組んでくださったり、学生への働きかけをしてくださったりしたおかげで、最終的には、学生たちから全部で100句を超える句が集まりました。先日表彰式を終え、今は企画してよかったと思っています。
 私自身、英語俳句を作ってみようと、それまで漫然と過ごしていた日常生活の中になにか俳句のネタになるような気づきがないだろうかと、感覚のアンテナを研ぎ澄ますことを意識するようになりました。そのことで、これまでは見過ごしてきた小さな季節の移ろいや、日常生活のちょっとした出来事を新鮮な目でとらえなおすようになりました。コロナ禍における平々凡々な生活が少し潤ったような気がします。英語俳句、あなたもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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