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学部長からのメッセージ

「千艘万艘の舟」で世界冒険へ出かけよう

めまぐるしく変化する世の中に、確固たる自己を

国際文化学部は金沢文庫から海に臨む金沢八景のキャンパスに移りました。横浜開港から25年目に創立した「横浜バプテスト神学校」を源流とする関東学院は文字通りに海に門戸を開いています。百年前、関東大震災で壊滅的被害を受けた横浜で復興会長を引き受けた実業家の原三溪は「濱自慢」という小唄を作り市民を鼓舞しました。「横濱よいところじゃ/太平洋の春がすみ/わしがまつ舟明日つくと/沖のかもめがきてしらす。……横濱よいところじゃ/黄金の港に雪ふれば/白銀のせてつみのせて/千艘万艘の舟がよる。」「白銀」こと生糸を海外に輸出することは近代日本経済を支える重要な貿易でした。横浜はこうして日本を世界につないで成長した国際都市です。この地とともに歴史を刻んできた関東学院大学、その国際文化学部が担うべき歴史的社会的責任は今も問われています。

国際文化学部では、日本を含めた諸国・地域の言語、文学、思想、歴史など、様々な専門領域の教員による授業が用意されています。なかでも、英語文化学科では国際共通語としての英語や英語圏の文化を中心に、比較文化学科では日本を基軸としてアジアや欧米の文化や言語を中心に学びます。そうした学修を通じて、自分たちとは異なる文化的背景をもつ相手について理解を深め、共に生きて行こうとする態度や姿勢を身に付けることができます。さらに、外から日本や地域を見る新しい眼差しを獲得し、地域の再発見と再構築のきっかけを手にすることができます。国際文化学部の学びが「千艘万艘の舟」で出かける世界冒険だとしたら、日本や地域はその出発点であり、常に立ち返ることができ、新しい変化を創出できる故郷です。

国際文化学部で学ぶことは、多くの異文化に出会い、常識が覆されたり自明性が破られたりすることです。それは時には苦しさも伴いますが、驚きに満ちた体験です。異文化に接する際、思い込みやステレオタイプにとらわれず物事を判断することが重要です。そのため、より多くの視点と考え方に触れ、自分の認識を常に書き直していく柔軟な姿勢が必要です。まだ知らぬ対象に対して、イメージで決めつけず、多様な角度から観察し、その背景に思いを巡らせるとともに、時には学びの現場に足を運び、肌で実感しましょう。国際文化学部には、多様な教室での学びのほか、海外研修や課外活動で異文化と接するチャンスがたくさんあります。

国際文化学部の学びは、古今東西の学問、芸術、宗教などを学ぶ人文学を土台にしています。それは今の自分というものを、悠久な歴史と多様な文化の中に位置づけ、相対化し、その意味を常に確認することです。情報が氾濫し目まぐるしく変化する世の中において、時流に翻弄されず確固とした自己の立ち位置を確立するための叡智を学ぶことができます。

国際文化学部 学部長

鄧 捷 教授

専門は中国近現代文学、現代詩、聞一多、魯迅、日本の漢詩

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