昨年の4月に担当した教員コラムでもお伝えしたように、私は大学の授業とは別に、映画の上映企画への協力もしています。ちょうど今、以下の上映企画が、東京・京橋にある東京国立近代美術館フィルムセンター(英語名はNational Film Center、略称NFC)で催されています。3月17日までの開催です。
http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2013-2/kaisetsu.html (上映企画ウェブサイト)
私は、「よみがえる日本映画vol.5[日活篇] ―映画保存のための特別事業費による」全27作品の作品解説(上のウェブサイトで各作品名をクリックすると解説が表示されます)と、「企画の見所」の執筆を行いました(「企画の見所」は、フィルムセンターが隔月発行する『NFCニューズレター』第107号に掲載されています)。
フィルムセンター(NFC)は、日本で唯一の国立映画機関です (http://www.momat.go.jp/FC/fc.html (フィルムセンター・トップページ))。「よみがえる日本映画」は、シリーズものの上映企画で、フィルムセンターが、既にネガが失われマスター・ポジや上映プリントのみが残されている旧作の映画から、傷や汚れなどを極力取り除いたネガとニュー・プリントの作成を行い、新たに購入した作品を、順次公開しているものです。これまで長らく映画館のスクリーンでの上映がかなわず、観客の目に触れる機会が少なかった作品群を、映画会社別に紹介する形式としていて、今回の日活篇はその第5弾です。
先日、私のゼミナールの学生とこの企画の上映作品を観に行きました。そのときはかなり盛況で、協力した私としてはとてもうれしく思いました。ゼミ生も、普段はなかなか観ることのできない映画に触れて、とても刺激を受けていました。
さて、これから3月17日の終了日までに上映される作品のうち、ここで特に紹介したいのは、歌謡映画であり、港町・横浜を舞台としたアクション映画でもある『浮草の宿』(1957年)です。『殺しの烙印』(1967年)『ツィゴイネルワイゼン』(1980年)『オペレッタ狸御殿』(2005年)などで知られる鈴木清順監督の初期の作品です(本作の発表時は本名の清太郎を使用)。本作に克明に記録された1950年代の横浜の風景は、関東学院大で学ぶ皆さんなら、きっと関心を持つことでしょう。