国際文化学部英語文化学科英語圏文化・文学コースの入江ゼミナールでは、毎年数回ポスターセッションを行っています。
当ゼミでは、大学におけるアメリカ研究をコンパクトにまとめた独自のハンドブックを用いており、基本は、このハンドブックをもとにグループごとに調べた内容を勉強会の形でレジュメをきって発表していきます。そして、このポスターセッションで、ポスターを制作して発表することで、学修の可視化を目指しています。
ポスターセッションの中心となるのはポスター制作です。グループごとに各自が発表したレジュメを見返しながら、ポスターのテーマを決めて、紙面の構成を話し合い、分担して制作していきます。
2年生のポスター制作風景: テーマ「アメリカのシンボル」
このグループワークでは、学生一人ひとりの個性が表れます。話し合いが進むなかで、自然とリーダー役、サポート役、指示を受けて実際に書き込んでいく役が鮮明になっていきます。「そこは赤にしたらどう?」「もっと文字を大きくして」などと、リーダータイプの学生は、教員が何も言われなくても周りのメンバーを動かしていきます。この流れを観察することで、個々の学生にあわせた就活でのアドバイスをすることができます。
3年生のポスター制作風景:テーマ「アメリカと宗教」
制作が終わるといよいよポスターセッションです。他のグループの前で約5分間の説明をグループで分担して行います。グループごとに時間を区切って行うこともあれば、複数のグループが同時に入れ替わる形で説明を進めることもあります。グループのメンバーは全員採点表を手にして発表を聞き、最後に投票して最優秀チームとMVPを決めます。
ポスターセッション風景
このようにポスターセッションを行うことで、メンバーやグループ同士の志気を高めることができますし、他のポスターを鑑賞することで、自分のポスターに足りないものや新しいアイディアなどの気づきを経験することができます。アプリケーションの知識で学生に差がついてしまうPowerPointなどのツールと異なり、ポスターは紙とペンさえあれば誰でも協力して同時に作業することができるのもメリットです。また、指導する教員も、他のゼミ活動やイベントにおいて、各メンバーの役割分担の参考になることが多くありますし、何より、就活でもっとも必要な能力である情報を収集する力やチームでのコミュニケーションでヴィジョンを共有し具体的な形にする力を養うことができますので、入江ゼミナールでは就活センスを鍛える恒例行事となっています。