私の研究領域はもともと20世紀アメリカ小説ですが、
昨年の8月、アイヌ民族の歴史や文化に対する理解を深めようと、
北海道開拓記念館と阿寒湖アイヌコタンに行ってきました。
阿寒湖アイヌコタン(入り口)
アメリカ小説の研究者がなぜ北海道の大地に?
と疑問を呈する人がいるはずなので、簡単にお答えしておきます。
おそらく、以下のようなリンクを経ることでおおかた説明がつくと思います。
アメリカ小説 ⇒ マイノリティ / エスニシティ ⇒ 池澤夏樹『静かな大地』(2003) ⇒ アイヌ民族。
阿寒湖アイヌコタン(古式舞踏劇場)
今思えば、『静かな大地』が鍵となる重要な本で、ここで描き出されている、
明治時代の日本人(和人)とアイヌ人の複雑微妙な関係に関心を抱くようになって、
私の研究心が少しずつ芽生えていったのでしょう。
(英語英米文学科 本村浩二)