2011.08.26.
英語文化学科大橋 一人

大学で何を身につけるか

文学部には、ゼミナール(通称「ゼミ」)という授業があり、英語英米文学科と現代社会学科は3、4年次および比較文化学科は2年次後半、3年次、4年次に履修できます。各教員が,希望する10人程度の学生を受け持ち,得意とする専門分野の授業を少人数で行います。受講人数が限られている上に,二年間同じメンバーで過ごすため,ほかの授業と違って,学生同士,また,学生と教員との人間的つながりも強くなります。
大学で学ぶことの中心はもちろん学問を「身につける」ことにありますが,社会で力強く生き抜いていくにはそれだけでは十分ではないように思います。いろいろなタイプの人とふれあい,時には摩擦を経験することで「身につく」こともあります。ゼミはそのような学びの場にもなっています。
私のゼミナールでは普段は3,4年次生が合同で,毎週一回,途中の休憩を挟んで3時間,英文法を研究しています。「英文法が好きだから」という学生もいれば,「英文法が苦手なので克服するために」とゼミに入ってくる学生もいます。いずれにしても同じゼミに入れば授業でも,また,教室の外でも多くの時間を一緒に過ごすことになります。
教室外の活動の一つで,毎年恒例となっているのは夏のゼミ合宿です。行き先も,日程も,費用のこともすべてゼミ生が話し合って決めます。私はほぼついていくだけ。写真は去年の夏の長瀞ラフティング(急流下り)体験の時のものです。
今年はつい先日,熱海の初島でフィールドアスレチック体験をしてきました。旅行に出かけると学生たちが教室とは違った顔を見せてくれるのが私の一番の楽しみです。「最近の若者はコミュニケーション力が足りない」などと言われることがありますが,力を合わせてバーベキューの準備をしている姿を見るとそんなこと少しも感じません。