受験生・保護者の皆さま、このたびは本学のオープンキャンパスにお越しくださいましてまことにありがとうございました。8月6日(土)午後1時より開催の体験授業「エアライン業界&エアライン英語体験」をご聴講くださいましたことも併せて感謝申しあげつつ、さっそく「自習課題」の答え合わせと解説をしたいと思います。
①GO SHOWのPAXがJUMP-INしたために、SHIPはオンスケ(またはON TIMEで)でDEPできなかった。(またはGO SHOWのRUNNERのために……とするのも可)
②NO SHOWのPAXとu/c(ウナコン)でDEPがディレった。WST。
③以前からPNR上でリマの扱いとなっている(REMARKSがついている)JERKのPAXをチーパー(CP)はSILENT SERVICEを行っていてイノップだった。
④MEAL RESをしたのに、NO SHOWでu/c(ウナコン)のリマの彼女とGO AROUNDした。
それでは解説です。
①について、座席予約をしないでギリギリに飛び込んでくるお客さまはときどきおられます。どうやら空港へ来ればSTAND-BY(空席)があるのではないかと思われるようです。ギリギリの飛び込みには、文字通りJUMP-INという言葉が使われ、そのお客さまをRUNNERと言います。ETDギリギリにCHK-INカウンターに飛び込んでくるお客さまは、定刻通りの離陸を最優先事項とする現場にとってかなり困ったことではあります。定刻通りにこだわるにはいろいろなファクターがあります。時々刻々と変わる風向き・風力・雲の発生といった天候、それに伴うFLIGHT PLANへの影響、ゲートコントロールに携わるライン作業への影響、また、離発着が混雑時の山手線並みに多いHNDでは、1分遅れるだけで離陸の順番が大幅に変わるだけでなく、上空の航空管制にも影響が出るということで、JUMP-INのお客さまのご搭乗はお断りせざるを得ない状況であると言えます。
②について、座席のご予約をされたのに当日空港カウンターへSHOW UPしない状況はどの便でも必ず発生します。予約案内の際には、このNO SHOWをあらかじめ予測した座席数を見込んだRESをCRSにより行っています。NO SHOWの座席は締切後にSTAND-BYへ振り分けられます。なお、u/cですが、このように英語句をスラッシュで区切る場合、小文字で表記することが多いようです。
③について、PNRは搭乗するお客さま情報記録で、一元管理され、社内で共有されています。REMARKSですが、このように要注意人物の意味のほかに、日常では「特記事項」の意味で、予約の際のやりとりや社内で申し送りすべき事項について、この搭乗旅客記録(PNR)の下の欄に記載されます。チーフパーサーがリマのPAXを無視することはあり得ないので、CPの名誉のためにもこの用例は架空と考えてください。なお、こうした情報は、CABIN CREWのブリーフィングの際に共有され、搭乗時のブロックアウト(B/O)前、客室内を見回る際にCHKされます。
④は、日常会話で用語を使う例です。MEALは通常機内食を指しますが、このようにプライベートでの食事にも隠語として使うことがあります。NO SHOWは普段、日常会話で約束をすっぽかされた場合にも用い、すっぽかした相手が後になって現れた場合は、NO SHOWの○○MS(MRとともに「さん」の意味)がSHOW UPした、などと言います。
どうでしたか。こういう用語をあらかじめ打ち合わせておくと、回りに知られず会話に含めることができるのでなかなか便利だと思います(?)。航空機ご搭乗の際も、また、日常でもぜひ参考にしてください。