2023.11.27.
比較文化学科呉 世蓮

「韓 国・ワールドスタディ1」を行いました

 

2023年9月5日から9月9日(4泊5日)まで学生6人と「韓国・ワールドスタディ1」を行いました。

「韓国・ワールドスタディ1」の事前学習として8月のはじめに集中講義期間(最大14回)を設け、韓国の歴史と政治、社会、文化を探りつつ、講義/学生個人での探究/グループワークなどを行い、研修旅行時に必要な韓国語の会話の練習をしました。

「韓国・ワールドスタディ1」の目的は、韓国首都のソウルと南西の光州の2都市で、韓国の歴史と政治、教育、社会に関連する場へ訪れ、今の韓国と日本との関連性を探ることです。

 

「韓国・ワールドスタディ1」の1日目と2日目はソウルを中心に明洞(ミョンドン)、ソウルタワーと、慶熙(キョンヒ)大学、景福宮(キョンボックン)、漢江(ハンガン)へ行き、韓国の伝統文化や現代の流行について体験できました。明洞(ミョンドン)はソウル最大の繁華街で観光客に人気な街です。日本でいう新宿や原宿のような場所で若者が多く訪れる場所です。景福宮 (キョンボックン) は、朝鮮王朝の王宮として建造された、五つの壮大な宮殿から成る、最大規模の最も迫力ある建築物です。学生たちと時代衣装の韓服(チマチョゴリ)を着て、敷地を歩き、朝鮮時代の韓国での生活や生活様式を体験しました。

 

そして、慶熙(キョンヒ)大学に訪れ、教育学院長や崔先生たちからキャンパスガイドをして頂きました。慶煕大学は韓国ソウルに位置する名門私立大学です。授業の様子や講義室の雰囲気、学食のレストランなど韓国のキャンパスライフを少しでも味わうことができたと思います。
2日目の夜はソウル中心を東西に通る川で、韓国を代表するシンボル的存在の川である、漢江(ハンガン)に行きました。漢江の周りに11か所の漢江公園があり、広大な流域面積を活かして遊覧船や水上タクシーなどが運行し、観光だけでなく移動手段としても活用されています。近くの公園で漢江(ハンガン)をみつめながらラーメンを食べたり、韓国の若者文化に触れることができました。

 

3日目には光州へ移動し、光州民主化運動に関わる歴史を学びました。
1980年5月18日に起きた518民主化運動は、全斗煥らの軍部クーデターに抗議した光州市の大学生・市民と軍が衝突し、軍による全面的な弾圧によって多数の犠牲者を出した民主化運動です。

訪問した光州「民主化運動記念館」の設立の目的は、人類の共同遺産である5.18民主化運動の記録遺産を体系的に収集して永久保存し、民主主義と人権教育に活用して5.18民主化運動の歴史的な意味を世界の人々と共有するためにつくられました。また、「国立5.18民主墓地」にも行きました。墓石には故人が生前に遺した言葉や、親族から故人に向けたメッセージが刻まれていました。今回の光州の民主化運動の遺跡巡りには、518財団理事長や518民主化運動記録館の館長からご説明をいただき、非常に貴重な時間を過ごしました。

 

4日目は光州からソウルへ戻り、ソウルファッションウィークということでファッションの聖地の東大門へ行き、最後の夜を迎えました。東大門は、卸売と小売の店が集まる韓国最大級のショッピングエリアです。

今回の「韓国・ワールドスタディ1」では、学生たちが中心となり、自ら韓国語を使うように努めていました。また、韓国語のみならず、韓国の文化体験や韓国の大学、民主化運動の歴史まで学習しながら、充実した時間を過ごせたと思います。今回の経験が学生たちにとって良い刺激になったことを望んでいます。