時間が空いてしまいましたが、2024年2月に9日間のゼミ合宿をカンボジアで行いました。首都プノンペンにある技能実習生送り出し機関BIG BI IMEX CO., LTD様と連携して、日本語講習センターで日本語教育の指導を手伝ったり、文化交流活動をしたり、大ホールで発表や食事会をしました。また、カンボジアのなかでも貧困地域であるコンポンチュナン州の学校を訪問し、支援活動を行いました。
参加した3年ゼミ生3年生(合宿当時2年生)、11名から、振り返りの活動で出てきた言葉で印象的だったものを紹介します。
「言葉や文化の違いが気にならないほど、とても距離の近い交流ができました。その経験から、自分が普段、いかに無意識に肩肘張っているのかに気がつきました。もっと自分の素を出していいんだ、と思うようになり、より自分らしく活動ができるようになりました。」
「沖縄出身の私の地元には、すぐ隣に米軍基地があり、戦争の歴史も身近にあります。今回、トゥールスレン博物館を訪問し、たった40年ほど前に大虐殺があったこととその実態に驚き、心を痛めました。なぜ私たちは今、歴史や文化を学んでいるのか、その大切さと責任を考えるようになり、より意欲的に学ようになりました。おかげで先日の大きな資格試験も合格しました。」
「部活に入っている私ですが、生徒さんと“私も頑張るね”と約束して帰ってきました。そのおかげで、先日の大会で優勝することができました。」
「コンポンチュナン州での小さな子供たちや、路上で物売りをしている子供たちを目の前にして、言葉が出ませんでした。持続的な支援ってなんだろう、日本人である私ができることはなんだろう、とずっと考えています。」
「自分の地域、家族の大切さを改めて考えるようになり、卒論研究では、人口が減り元気がなくなっている地元地域の再生について、多文化共生の側面から取り組むつもりです。」
学生の振り返りから、異文化交流の可能性を改めて感じています。国籍や所属などの肩書きを超えて、個のレベルで深く交流する。そしてそれを再構築しつなげていく。これはゴールデン・オールボート(1897-1967)らをはじめ、心理学や民俗学などの研究の蓄積により、いかに社会から偏見や差別を減らし、対立を回避するか、長年試みられてきたことです。肩書き社会といわれる日本で、まさに大切なことではないでしょうか。
この合宿がきっかけで学生主導の新たなプロジェクトも始まりました。是非下記のポッドキャストやInstagramでフォローしてみてください!
BIG BI IMEX CO, LTDウェブサイトでの紹介記事
https://bbigmanpower.com/site/index.php?pa=partner&id=5&lang=jap
https://www.bbigmanpower.com/site/index.php?pa=partner&id=6&lang=jap
学生がポッドキャスト「SDGs Student Challenge」に出演しプロジェクトの紹介をしました(2024年7月26日配信)
ゼミプロジェクトのInstagram
https://www.instagram.com/kswzkzemi_2024/?igsh=MmJ3dDgxeGtkNmRt
ゼミ合宿の報告書(94ページ)は研究室にあります。