2025.03.06. お知らせ

協定校の常州大学と上海対外経貿大学を訪問してきました

                                  鄧  捷

2月24日、25日に、英語文化学科教授・副学長の吉田広毅先生、比較文化学科長の高井啓介先生、国際文化学部長の鄧捷は、中国にある本学の協定校常州大学と上海対外経貿大学を訪問しました。国際センター職員の蓮田莉子氏も同行してくれました。

両校はともに本学と学術交流協定・交換留学協定を結んでおり、交換留学、ダブルディグリー留学、大学院指定校推薦入学を展開しています。

一行は上海を経由して常州へ入りました。常州は「上有天堂、下有蘇杭(天上には天国があるように、地上には蘇州と杭州がある)」と言われる豊かな江南地帯(長江デルタ)の江蘇省に位置しており、春秋戦国時代からの長い歴史を持ち、英雄や文人を輩出してきたところです。常州大学(Changzhou University、CZUと略称)は市内と郊外の2つの大きなキャンパスがあり、28個の学部に3万人ほどの学生が学ぶ地方の公立大学です。国際文化学部は外国語学院(日本語学科あり)、周有光文学院(周有光は中国語ピンインを発明した常州出身の経済・言語学者。周有光文学院は中国の言語と文学を学ぶ学部)とダブルディグリー留学制度を設けています。   

私たちはまず市内の武進キャンパスを訪れました。常州大学副学長の王建浦先生や国際交流処や日本語学科の先生方は私たちを迎えてくれました。王副学長は常州及び常州大学の歴史と特徴を、吉田副学長は横浜と関東学院大学の歴史と特色をそれぞれ紹介しました。吉田副学長はさらに、これまで多くの優秀な学生を本学に送り出してくれた感謝を述べました。その上で、両大学はこれからもさまざまな交流を深めるために意見交換を行いました。その後、郊外にある西太湖キャンパスも訪れ、日本語学科の教員と学生と交流を行い、教室や食堂などを見学しました。

常州からは高速鉄道(中国の新幹線)で、無錫、蘇州、そして上海へと移動しました。日本では「無錫旅情」や「蘇州夜曲」といった歌がよく知られていたように、これらの都市は日本人にとってもノスタルジアをおぼえる場所です。

翌日、一行は上海対外経貿大学(Shanghai University of International Business and Economics、SUIBEと略称)の松江キャンパスを訪問しました。上海対外経貿大学は中国商務部(日本の経済産業省に相当)が1960年に設置した高等教育機関であり、「中国対外経済貿易の人材の揺りかご」とも言われ、3つのキャンパスがあり、20個の学部と研究所をもち、14,000人余りが在学しています。私たちは松江キャンパスを見学し、四面スクリーンの「智能教室」を案内されました。その後、汪栄明学長と外事処や国際商務外国語学院の先生方と交流・懇談しました。汪学長は両校交流の歴史を振り返り、将来的により多元的で創造的な交流を期待すると話されました。吉田副学長も国際交流において上海対外経貿大学の本学にとっての重要性を説明、両校の交流が大学間だけではなく、横浜と上海の二大都市間の交流にもつながることを強調しました。

今回の中国2大学への訪問は、時間が限られる日程で行われましたが、両校において、日本語学科の教員と日本語を学ぶ学生のために、横浜や本学の紹介と、ダブルディグリー、大学院指定校推薦入学の入試説明を行い、さらに若者文化の一つ「聖地巡礼」を切口にミニ講義も行い、国際文化学部の学びの一端を示しました。会場は質疑応答で大変盛り上がり、学生らは横浜や日本のアニメ文化に対して大きな関心を示しました。協定校間の訪問は今後ともさまざまなユニークな形で展開できる手応えを、今回の訪問を通して得ました。